将来妊娠を希望の方に対して、卵巣から採取した卵子を凍結しておくことです。
採取した卵子は受精させずにそのまま凍結します。
しかしながら、「必ず卵子が得られるわけではない」ことや妊娠を希望する時に卵子を融解した後、「顕微授精を行っても受精卵が得られないこと」または「胚(受精卵)が順調に発育しないこと」があります。
社会的適応による卵子凍結
社会的適応とは社会的要因により卵子凍結の希望がある場合に該当します。
妊娠・出産に最も適した20~30歳代の女性が活躍する一方で、加齢とともに卵巣機能は低下していきます。
妊孕性(※)が高いうちに卵子を凍結しておくことで、加齢による妊孕性の低下を回避し、将来妊娠できる可能性が高くなります。
- 妊孕性(にんようせい)とは「妊娠するための力」のことで、妊孕性温存とは「妊娠するための力を保つこと」をいいます。
医学的適応による卵子凍結
医学的適応とは医学的に卵子凍結の必要性があると判断される場合に該当します。
(例えば、がん治療で化学療法や放射線療法をする前に、卵子の凍結をしておきます。)
がんが完治して『妊娠を望むときに、凍結保存しておいた卵子を融かし、パートナーの精子と顕微授精を行い、受精卵が発育したら子宮に戻す(胚移植)』ことにより妊娠の希望が持てます。