患者さまの声

スタッフブログ

皆様、ご無沙汰しております。
胚培養士の山田と申します。

前回のブログは約1年前の投稿となりました。
次回は気楽にプライベートなことを綴ろうと思っていましたが、
日本IVF学会について書こうと思います。

9/30~10/1にかけて第20回日本IVF学会学術集会が仙台で開催されました。
当院の吉田理事長が大会長となり、スタッフ一丸となり取り組んで参りました。

そんな中、私も一般演題に申込み、発表をしました。
吉田理事長が大会長となっていたので「演題が集まらないと寂しくなるなぁ~」と、張り切って2題演題を出しました。
結果的に、演題は集まりましたが 笑

①検卵時における培養液中の温度変化について

我々、胚培養士は医師が採取してきた卵子を探すのですが、
いかに体内環境に近づけるかが重要であります。
もちろん、胚を培養している時も同じことであります。
体外に取り出すことは、温度や気相の変化が生じます。
この変化は、卵子や受精卵にとって負担が掛かってしまいます。
そこで、いかに体内温度をキープすることができるかに着目し、発表を行いました。

②酸化ストレスがマウス体外成熟培養の成熟率とミトコンドリアクラスターに及ぼす影響

基礎研究として、東北大学大学院農学研究科にて行ったものを発表しました。
胚を培養する時、酸化ストレスが掛かってしまいますが、
年齢を重ねることも、体自身に酸化ストレスが掛かります。
そこで、体自身に酸化ストレスが掛かった未成熟卵子は、
培養方法によって、どのように変化するのか発表を行いました。

そして、大変嬉しいことに基礎研究が
最優秀演題(柳町賞)に選ばれました!
学会時には運営スタッフとして携わっていたので、授賞式の時には、
学会2日目ということで、学会スタッフポロシャツで表彰状等を受取ることになりました
もちろん、初日の演題発表している時はスーツでした!

我々、胚培養士の業務はまだまだ改善する所があり、
患者さまからお預かりした卵子、精子、受精卵を
いかにストレスなく管理することが重要です。
ほんの些細な事でも、不可逆的なこともあるので、気を付ける必要があります。
また、生殖補助医療技術は基礎から応用されている技術でもある為、まだまだ基礎的な研究が必要だと考えられます。
今後も、少しでも患者さまのご期待に添えるよう励んで参りたいと思います。

次回こそは、“私と宮城県”をテーマに、フランクなブログを書きたいと思います。

お楽しみに!!