患者さまの声

スタッフブログ

皆さんこんにちは、看護部です。

令和3年、今年も始まりましたね。
新型コロナウィルスの勢力が収まるどころか、変異種が出現したり、この先どうなっちゃうんだろうと不安に感じることもあると思います。
今出来る最大限の感染予防対策をして、お互い乗り越えられたらいいですね。
引き続き、当院では、感染予防対策を行って皆様をお迎えしますので、よろしくお願いします。

今回は、亜鉛と妊活についてお話しします。
亜鉛と聞くと、男性の妊活にとって重要な栄養素として思い浮かべる方も多いと思いますが、実は、女性の妊活にとっても大事な栄養素と言えます。
亜鉛は成人の体内に約2g含まれます。成人ではそのほとんどは筋肉と骨中に含まれますが、皮膚、肝臓、膵臓、前立腺などの多くの臓器に存在し、さまざまな酵素のサポートをしています。最も亜鉛濃度の高い臓器は男性の前立腺です。細胞分裂を正常に行って新しく細胞を作ったり、たんぱく質を合成したりするため、体の成長に欠かせない栄養素といえます。さらに、亜鉛は全身の細胞に存在し、免疫システムが侵入してきた細菌やウイルスを防御するのに役立ちます。創傷治癒にも有用で、適正な味覚や臭覚にも重要です。
また、別名「セックスミネラル」と呼ばれ、性機能に重要な役割を果たしています。
亜鉛は、卵胞刺激ホルモンや黄体化ホルモンの働きを高めてくれます。亜鉛が不足すると、性腺機能障害を引き起こし、妊娠しにくくなります。排卵や着床に関係する多くのホルモンに亜鉛が必要不可欠と言えます。
亜鉛は細胞分裂にも関係するので、不足する事で、精子・卵子の細胞分裂にも影響があります。 また男性ホルモンであるテストステロンの生成に必要な栄養素です。不足すると、精子量の減少や無精子症、運動率の低下、インポテンツなどがおこる可能性があります。
亜鉛の1日の摂取推奨量は、厚生労働省より、成人男性が11㎎、成人女性が8㎎とされています。例えば成人男性の場合、牡蠣を4個(正味80g)食べると、亜鉛は約11㎎摂取できます。 1日の耐容上限量があり、成人男性は40~45㎎、成人女性は35㎎とされています。
2019 (令和元) 年の国民健康・栄養調査では、男性は平均9.2mg/日、女性は平均7.7mg/日摂取しています 。男女共に不足している状況です。
亜鉛を多く含む食品には魚介類、肉類、藻類、野菜類、豆類、種実類があります。特にかき(養殖/生)には100gあたり14.5㎎と亜鉛が多く含まれるほか、うなぎの蒲焼100g(1串)には2.7㎎、豚・肝臓生100gあたり6.9㎎と魚介類や肉類に亜鉛が多く含まれています。
食事からは吸収率が30%位です。不足しがちな上、同時に摂る栄養によって吸収率に影響がでます。
亜鉛を摂取するときに、吸収を助けるのがたんぱく質やビタミンC、クエン酸です。 カップ麺などの加工食品に含まれる添加物の中には、亜鉛の吸収を妨げたり、摂取した亜鉛を体外に排泄したりする作用を持っている成分を含んでいることがあるので、加工食品の摂りすぎには注意しましょう。また、アルコールの代謝に関わる酵素は、亜鉛を材料としています。お酒を飲むことで体内の亜鉛が使用されるだけでなく、アルコールは尿中への亜鉛の排泄を促します。お酒を多く飲む方は注意が必要です。
以上に留意し、推奨量を目標に摂取しましょう。

最近、寒波の影響で寒い日が続いていますので、亜鉛が豊富な牡蠣鍋でも食べてほっこり過ごすのもいいですね。ビタミン豊富な野菜をたっぷり加えてスープも頂けば、身体も心も充電されますね。それでは、身体を暖かくして無理しないでお過ごし下さいね。