この学会は基礎研究を中心としているため、
iPS細胞や、クローンのお話など、普段の生活では耳にしないようなお話を聞いてきました。
難しすぎて、意識がなくなりそうでした・・・。
学会の中で、着床についてのお話がありました。
皆さん「インプランテーションウィンドウ(着床の窓)」
という単語、聞いたことありますか?
内膜が受精卵を受け入れやすくなる時期を言い、
インプランテーションウィンドウが開くときに移植をすることで妊娠が成立します。
では、「いつごろインプランテーションウィンドウが開くのでしょうか?」
着床についてはいまだに解明されていない点が多く、
特に問題がないのに何度移植しても妊娠に至らないこともあります。
その原因のひとつとして、移植日とインプランテーションウィンドウが合わないからではないかとスペインの病院より報告されています。
近年、endometrial receptivity analysis:子宮内膜着床機能検査
通称ERA(イラ)という検査方法が開発されました。
子宮内膜組織を採取し、遺伝子を解析することで、
自分のインプランテーションウィンドウがわかる方法です。
この検査により、自分にとって最適な移植日の見当がつきます。
ですがあくまでも、「インプランテーションウィンドウがわかる」検査です。
この検査をしても、残念ながら必ず妊娠できるわけではありません。
ですが、インプランテーションウィンドウを判断する検査のなかでも
ERAは高い精度を誇っています。
が、しかし…検査費用が高額……!これが最大の問題点かもしれません。
このように、不妊治療は日々研究が行われ、改善・進歩していっているのです。
胚培養士 馬場