皆様こんにちは。
培養士の吉津です。
前回まで、ラボの1日をご紹介しましたが、今回は精子にクローズアップしてご紹介したいと思います!
培養室の様子は、2階にある窓からご覧になれますが、精子調整の様子はみることができませんよね。
窓から左奥をよく見るともうひと部屋あることにお気づきの方もいらっしゃるかも知れません。
奥の部屋は、精子受取窓口(受付)とつながっており、精子調整を行う部屋でもあります。
透明の箱はクリーンベンチといって、清潔な空気を中から外に流して箱の中を清潔に保っています。
この中で精子調整を行っています。
精子調整ってなぜ必要なの?
人工授精や体外受精の場合、精液はそのままでは使用できません。
精液には精子以外の細胞成分や、液体成分(精漿)、細菌等も含まれています。
それらを取り除くとともに、より良い精子を集めるために必要です!
どうやって精子を集めているの?
当院では密度勾配遠心法を用いています。
特別な比重の溶液を使用すると、比重が低い、未成熟な精子や死んでしまった精子以外の、密度の高い成熟した精子が沈みます。
下に沈殿した精子をさらに洗浄して、人工授精や体外受精に用いています。
顕微授精では、ここからさらに、プロの培養士が元気な精子を選ぶというわけです。
さて、11月に入り、寒くなってきましたね。
精子は冷えると運動率が低下することがわかっています。
ご自宅から当院に精液を持参される場合、
移動等で寒い外気に触れる時間が長い方には、SEED PODという保温容器をおすすめしています。
詳しくはこちら
→SEED PODのご案内(現在販売中!)
→精子は寒さに弱い?!
当院で販売しておりますので、お声掛けくださいね。
今年もあと2か月ですね。
体調管理に気を付けて過ごしましょう。
こたつで居眠りなんてしないように、わたしも気を引き締めます!
培養士 吉津