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第16回東北ART研究会

こんにちは。胚培養士の佐藤と申します。
8月21日に第16回東北ART研究会が行われました。
私も参加してきましたので、皆様に少しでも還元できればと思い書き込んでおります!
初めに、東北ART研究会とは東北各県で、不妊治療を行う病院のスタッフが集まり、講演会にて最新の知識を得て、病院同士の情報交換を行う場です。

第16回東北ART研究会 今回のテーマは、「着床前スクリーニング(PGS)」についてでした。
この言葉、皆様はご存知でしょうか?
簡単に説明すると、読んで字のごとく着床前つまりは、
受精卵の細胞を用いて染色体検査を行うことです。
染色体異常がない受精卵を移植することで、
移植の回数や流産率を減らし、出産に繋げられるのではないか?という方法です。

現実は…
高齢の方だと、染色体異常がある割合が増えていきます。
受精卵が全て染色体異常だったら?
検査は、胚盤胞という状態まで育ててから行います。
受精卵が胚盤胞まで育たなかったら?
染色体検査は高額で、精度は高まっていますが、100%診断できるわけではありません。

実際に行っている国は、遺伝学的な情報の提供と、カウンセリングを行い、
患者様に十分に染色体検査の意義とリスクを理解していただいてから
染色体検査を行っています。
さらに検査後の心理的サポートも整っています。
日本は、まだまだ体制が不十分です。

染色体や遺伝子を扱う問題は非常にデリケートにも関わらず、ネットなどで情報が氾濫しています。
私を含め正しい知識を持つことがとても大事です!!
正しい知識を基に、今たくさん考える必要がありますね!

では、培養業務に戻ります。失礼します。


胚培養士 佐藤