テーマ: ラボより
第25回エンブリオロジスト学会参加報告
こんにちは。培養士の吉津です。
*・・・・・・・・・・・・・・・*・・・・・・・・・・・・・・・*・・・・・・・・・・・・・・・*
新型コロナウイルスの感染拡大により、不安な日々をお過ごしかと思います。
現在のところ、診療は通常通り行い、ヨガ・リラティスは3月いっぱい休講となります。
当院における診療体制について変更がある際は、当ホームページのトップページにてお知らせいたします。
何か不安なことがあればおっしゃってくださいね。
*・・・・・・・・・・・・・・・*・・・・・・・・・・・・・・・*・・・・・・・・・・・・・・・*
さて、2020年を迎えて早々に、学会に参加して参りました。
今回私が参加したのは第25回エンブリオロジスト学会です。
エンブリオロジストとは不妊治療ラボの専門技術者であり、培養士のことです。
私たち培養士が参加する学会は様々ありますが、「培養士による培養士のための学会」というのは他にありません。
とても楽しみにしておりました!
そして私にとっては初めての学会発表でした!
1日目はワークショップが行われ、
実技コースとセミナーコースがあり、実技コースに参加しました。
実技コースでは、動物の卵で顕微授精や、胚の凍結・融解を行いました。
多くの培養士がスキルアップのために、実際に手を動かし、技術を学んでいました。
(普段は教わることのできない熟練の培養士の方々が先生です!もちろん当院の培養室主任も!)
このような機会は滅多に無いのでとても充実した時間でした🌸
2日目は学術大会です。
今回の大会では、事前に演題賞が発表され、選ばれた演題は口頭発表となる予定でした。
なんと私の演題が優秀演題に選ばれました!!!
ポスター発表のつもりでポスターを作っていたのでびっくり😱
口頭発表が決まった日からずっと、頭はそのことでいっぱい。。。
さらに当日、会場のホールをみて冷や汗。。。
しかし、いざその時になると冷静に落ち着いて発表することができました。
緊張が身体に出にくいのは私の長所(?)です
発表内容は、「媒精方法の違いが異常分割胚の発育に影響するか」です。
当院で治療中の患者さんはきいたことがあるかと思いますが、SC(ACとも呼ばれます)についてです。
通常の体外受精(c-IVF)と、顕微授精(ICSI)で異常分割を起こした胚の発育に違いがあるのか?を調べました。
異常分割を起こした胚では、顕微授精と比べ、通常体外受精で胚盤胞発生率が有意に高いことがわかりました。
これは異常分割胚に限った結果ですので、媒精方法を気にしすぎる必要はありません。
今回の結果を踏まえて、さらに検討を進めたいと考えています。
発表は午前中の最後のプログラム!
発表終わったぞーーー!!!とお弁当の配布列へ🏃
緊張しつつも朝食をしっかり食べた私でしたが、緊張が解けて、昼食は特に美味しく食べることができました。
休憩時間にはご当地のお菓子も美味しく頂きました。
ずっとお腹がいっぱいだったような…?😋
学術大会では、ステージ上で操作のデモンストレーションもありました。
PGT-Aの細胞採取やPIEZO-ICSI等、特に技術が必要な操作のコツ等について、実際に操作をみながら学ぶことができ、これも培養士のための学会ならではの講演でした。
表彰式では、優秀演題賞の賞状やトロフィー等を頂きました。
そして先日、トロフィーに名前が刻印されて戻ってきました!
賞に恥じぬよう、日々精進して参りたいと思います。
培養士 吉津