患者さまの声

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約1ヶ月前になりますが、私、培養士の佐藤
日本を飛び出して海外学会に参加しました。
環太平洋生殖医学会(PSRM)は大体2年に1回開催される学会で、
今年は、タイのパタヤという海沿いの街で開催されました。
東南アジア各国が参加しており、規模としては小さいですが、世界の生殖補助医療の最前線に触れることが出来たと感じています。
世界の方向性を少しお伝えします。

●着床前診断の話
日本人にとってはアレルギー的に嫌悪される、着床前診断は欧米諸国では一般的にされています。着床前診断とは受精卵の染色体検査なのですが、現在の技術では、受精卵に少し傷をつけてしまいます。傷をつけないような検査方法を開発中だ!という講演でした。
前述したように、日本人は染色体検査・遺伝子検査にアレルギー反応を起こすので、導入するのは時間がかかりそうですが、時間がかかる分、発展途上ではなく仕上がったものが導入されてきそうですね。

●遺伝子学の話
なぜ女性同士・男性同士の子供ができないか知っていますか?
クローン技術の発展により、遺伝子を卵子に注入することができます。ということは、精子の代わりに別の卵子の遺伝子を入れれば…もしくは、卵子の遺伝子を取り出して2個の精子を入れれば…女性・男性同士の子供ができそうですよね。
でもできません。ヒトでは男女の遺伝子が揃わないと、子供ができないようにプログラムされているからです。
このプログラム紐解いてやろう!と発表している海外のグループがいました。プログラムの構造が分かれば、プログラムに干渉できるからです。要するに生まれる子供の遺伝子を自由自在に操作できることになります。

●生殖補助医療の話
世界中で体外受精は行われています。各国でスタンダードな治療の基準は様々ですが、世界のスタンダードとしては、
「胚盤胞培養→着床前診断→凍結→融解→移植」みたいです。
(乏しい英語力故自信は無い)
とりあえず着床前診断当たり前みたいな空気が流れていました。
また、学会内の複数の講演で、新鮮胚移植をもっと行うべきでは?という提案がありました。(なんでや?Why?)
根本には着床前診断しないなら、凍結せずに移植でいいのでは?というニュアンスが含まれているんだと理解しました。(たぶん…probably)
遺伝子技術の発展は目覚ましいですね。
佐藤はわりと衝撃を受けたので、遺伝子系の話ばかりになってしまいました。

忘れていましたが、佐藤はただ参加しただけではありません。ポスターを掲示してきました。内容は、当院でSCと呼んでいる分割エラーの培養成績についてです。読んでくれている人がいたので、他国のクリニックで当院のデータを参考にしてもらえるかもしれません。

残念だったことは佐藤の英語力…。送迎のおじさんとはノリで会話できましたが、ホテルのチェックインで、あ、やっぱり話せないわ…となりました。日本にいるだけでは、世界の流れを把握できない事を痛感しましたし、もう少し英会話ができる様になったら、また他の学会に挑もうと思います。()内で単語勉強してたのは内緒です。

仙台とバンコクで直行便が就航(復活?revival?)したので、
思い出したかのように書きました。また行きタイ


虎にビビっていた培養士 佐藤