テーマ: ラボより
精子の酸化ストレス検査が始まりました!
不妊治療が始まった当初から最近まで、多くの研究者たちが
治療の際に注目してきたのは卵子でした。
しかし最近では、精子側の研究が盛んに行われています。
そこで今回の話題は、先日当院で開始した新しい検査である
「精子の酸化ストレス検査」についてです。
皆さんご存じのとおり、不妊治療をしている男性が誰しも行う検査が
「 精液検査 」ですよね。
多くの施設で実施されており、検査項目は大体、以下の4点。
① 精液の量 ② 精子の数 ③ 精子の運動率 ④ 精子の正常形態率
今まで、この中で最も重要視されてきたのが、精子の「数」と「運動率」です。
実はこの考え方・・・・もう 古 い んです。
今や、目で見えるだけの情報だけでは不十分。
「精子の質」に着目した検査が重要視されてきています。
治療をしていると、「卵子の質」という言葉はよく耳にするのではないでしょうか?
精子だって同じなんです!
この「質」を見る検査のひとつが 「酸化ストレス検査」 なのです(o^―^o)
そこで、「酸化ストレス」ってなんぞや?という話。
という感じでしょうか?
それで充分です。 体に良くないんです。
※ 詳細なことを知りたい方はこちらへどうぞ。
活性酸素と酸化ストレス
当院でも女性は、採血による酸化ストレス検査をすでに行っています。
一方、男性側は採血ではなく、精液を用いて検査を行い、精子そのものの酸化ストレス値を見ていきます。
酸化ストレスが高くなる原因は・・・
日常生活に大きく密着している事柄が並んでいますよね。
(書いてる私も目を背けたくなります)
酸化ストレスが高くなると・・・
た い へ ん っっ !!!!!!!!!!
体に良くないことは、精子にも良くないんですね。
これは、今までの検査では絶対に分からなかった、精子の「質」の部分です。
この検査で大事なことは もう一つあります。
それは、 精子数や運動率に問題が無くても、酸化ストレスの値が高いことがある!という点です。
●人工授精をしているけど、なかなか結果が出ない。
●体外受精をしているけど、なかなか受精卵の発育が進まない。
そんな方には 是非受けてみてほしい検査なのです。
もし、酸化ストレス値が基準値よりも高く出たときには、泌尿器外来の受診をおススメします。
サプリメントや生活習慣改善で値が良くなる場合もありますが、中には診察でしか分からないこともありますから。
今回は、いつもの医療技術部執筆者とは別人物がお届けいたしました。
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